信託銀行のテレビコマーシャルで「相続のプロ」というコピーがありました。
もはや弁護士は相続のプロとは認知されておらず、全然相続案件にコミットできていないことを強く感じます。
また、相続関連の私的資格がたくさんできていて、弁護士はもはや相続においては「いらない子」になっているともいえます。
これはひとえに、弁護士側の怠慢と断ぜざるを得ないと考えています。
 
弁護士など、かかわらなくていいときにはかかわりたくない連中だと思います。
えらそう・高そう・めんどくさそう、というイメージを持たれていると考えています。
 
が、法的紛争をたくさん経験しているというのは事実であり、それだけに、
「法的紛争の起きる地雷(生前の財産処分、遺言内容その他いろいろ)」
はたくさん見ています。
そして、地雷はあちこちにありますが、「相続対策の中でわざわざ地雷を作っている」ということが少なくありません。
その地雷をどうやったら可及的に無くせるか、ということについては、弁護士にはそれなりに強みがあると思っています。
地雷をなくす作業は、正直めんどくさいです。
が、相続紛争は、もっとめんどくさい、と考えると、事前対策の重要性がなんとなく理解していただけるかと思います。
 
相続が難しいのは、「本人はこの世にいないので、あとで修正が効かない」というところです。生前にナアナアな対策(こんなもんでいいだろう、的な対策)をすると、それが地雷になることが多いので、注意が必要です。
 
なお、当事務所では、今年は、相続やその準備にあたり、「民事信託」という方法を積極的に活用していく予定です。
ただ、法的な問題点や、紛争に発展した場合の落着点についてはまだあまり意識されていないのも実情です。
当事務所ではこうした点も考えながら、トータルでの相続対策をご提案させていただきたいと考えています。
 
早めの対策が肝心です。